映画ファンや、抽象的な言葉を

そいつは恐竜映画の翌週に登場した。　「今年のクレヨンしんちゃん、今ひとつの出来だったねえ」。グッチ iphone7ケースそんなやりとりを同業者や類似業者と交わして、ふと気がついた。我々は、いつから『クレヨンしんちゃん』シリーズに、映画としてのクォリティを求めるようになったのか? 言っちゃあなんだが、たかだかお子ちゃま向けのアニメ映画ではないか。シャネルiphone6ケースメインの客層である子供たちが、上映時間中楽しく過ごしてくれればそれで用は足りるはずだ。　この映画がスタートしたのが1993年7月24日。エルメス iphone7ケースかの『ジュラシック・パーク』が公開された翌週のことだ。当時CG製の恐竜が画面狭しと暴れ回るスピルバーグ監督の新作に、日本中がぶったまげた。エルメス iphone7ケースところがその翌週、春日部の幼稚園児が破天荒な行動と下ネタ上等なギャグを連発させるこのシリーズの第1作が映画館に登場。日米映画状況のあまりの落差に国民は呆然としたのであった（想像）。シャネルiphone7ケース夏休み、しかも洋画系での公開とあって、当時の東宝としては恐竜たちの片足に噛みつくぐらいの興行的野望はあったかもしれない。　その野望は現実となった。エルメス iphone8ケース『クレヨンしんちゃん／アクション仮面VSハイグレ魔王』は、興行収入22.2億円をあげるヒットとなり、シリーズ化が決定。しかも第2作は邦画系（邦画系と洋画系の違いがわからん人は、拙著『映画を知るための教科書　1912－1979』を読んでくれい）でゴールデン・ウィーク公開となり、シリーズ第2作『ブリブリ王国の野望』も興収20.6億円を計上し、東宝系のゴールデン・ウィーク番組として定着した。エルメス iphone7ケース以後毎年1本ずつこの時期に新作を公開していくのだが、シリーズの宿命というか、興行収入は画に描いたような右肩下がりを見せることになる。関係各社ではその挽回策を協議。シャネルiphone7ケースその結果、従来5～6週間の興行であったのを休日が集中する3週間に限定し、内容面ではこれまでどちらかいえばゲストの描写が多かったものが、主人公であるしんちゃんと野原一家の活躍を増やすことになった。 ●『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』は高く評価されたが・・。エルメス iphone7ケース　その効果が現れたのは、2001年4月に公開された『嵐を呼ぶ　モーレツ!オトナ帝国の逆襲』だ。興行収入も前作の10.7億円から14.5億円と大幅アップ。エルメス iphone7ケースまたこの作品は世界を20世紀の時間に逆戻りさせようとする組織と野原一家が対峙するという内容で、原恵一監督の着眼点のユニークさが、映画評論家や知識層から絶賛されることになった。これまでケツを出したり下品なギャグを飛ばしていた幼稚園児が、ちょいと知的な映画のキャラクターとして注目されるようになったのだ。シャネルiphone8ケースかくいう筆者もこの映画は面白いと思うし、好きかきらいかで言えば「好き」と答える。ただ、このシリーズをずっと見て来た人間としては、突然のこうした評価や評判には戸惑うことのほうが多かった。シャネルiphone7ケースこの作品で初めて「クレヨンしんちゃん」に接した人が、このシリーズに「オトナ帝国」的な要素を求めるのは違うと思うのだ。あくまでこれはシリーズの中の異色作という位置づけが相応しく、このシリーズは春日部の幼稚園児がケツ出して、下品なギャグを毎回連発するものなのだ。シャネルiphone6ケース　その「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」の惹句がこれ。　「未来はオラが守るゾ!」　「父ちゃんがヘンだ! 母ちゃんもヘンだ! 　　　大人を子供に戻しちゃう"オトナ帝国" 　　　　　　日本中がおバカになっちゃった!」　この惹句を読んでほっとした。グッチiPhone7ケースいつもの「クレヨンしんちゃん」だ。その異色作ぶりを宣伝で訴えようとして、いつもよりお利口そうな、イメージ優先な惹句を使うことなく、いつもの観客に訴えかけているあたりがうれしいではないか。グッチiPhone7ケース ●シリーズ一番の名作といえば『－アッパレ! 戦国大合戦』だ。　うるさ型の映画ファンや、抽象的な言葉をこねくり回す知識層に、妙な感じで受けてしまった『－オトナ帝国の逆襲』よりも、「クレヨンしんちゃん」というフォーマットを活かした傑作、いや既に「名作」と呼ぶに相応しいのが、2002年に公開された『嵐を呼ぶアッパレ! 戦国大合戦』だ。エルメス iphone7ケース　前年に続いて原恵一監督が手がけ、しんのすけがタイムスリップして戦国時代に来てしまう。そこで出会う侍・又兵衛と、彼が慕う女性・廉。ルイヴィトンiphone7ケースしんちゃんを追いかけて来た父ちゃんと母ちゃんも巻き込んで、戦国ラブラブ大騒動が繰り広げられる物語だ。　いつものドタバタ・お下品ギャグ満載の「しんちゃん」と思いきや、それだけではない。ルイヴィトンiphone7ケース笑いもあるが、この映画には何よりも感動がある。さらに「オトナ帝国」とは違う意味で、作品のクォリティが高い。シャネルiphone7ケースつまり前作が変化球だとしたら、本作は直球。こと「クレヨンしんちゃん」というコンテンツに求められる要素はすべて網羅しており、その上でタイムスリップ恋愛活劇が描かれているあたりが持ち味だ。エルメス iphone7ケースそのクォリティの高さは第6回文化庁メディア芸術祭・アニメーション部門大賞、第57回毎日映画コンクール・アニメーション映画賞など各賞を受賞したことで立証された。その名作『クレヨンしんちゃん／嵐を呼ぶ　アッパレ!戦国大合戦』の宣伝惹句がこれだ。ルイヴィトンiphone7ケース　「歴史を変えるおバカ参上!」　「しんちゃんが戦国時代で人助け? 　　　恋に戦に大奮闘! 歴史的おバカ騒動記。」　いつものように、気負ったところがまったくない軽快な惹句だ。ルイヴィトンiphone7ケースそれでもこの短いフレーズの中で、今回の作品のセールスポイントがきちんと語られているあたり、シリーズ作品のお手本とするべき出来だと言えよう。 ●非日常的な開放感を楽ッカンスポーツ・コム／芸能番記者コラム＞　ＮＨＫ連続テレビ小説「ひよっこ」に、イケメンが登場することが先日、発表されました。シャネルiphone7ケース６月から竹内涼真が登場します。有村架純が演じるヒロインみね子が東京で暮らすアパート「あかね荘」のイケメンの住人を演じます。グッチiPhone7ケース視聴率アップが期待されますが、欲を言えば、もう１つ、上昇につながる策を講じれば、完璧なのですが。【写真】現在の「ひよっこ」イケメン枠は竜星涼　以前、当欄で「ひよっこ」は優れた作品として高い評価を得ているにもかかわらず、最近の朝ドラが当然のように記録した視聴率２０％超の放送回が少ないのは、イケメン不在が要因の１つだろうと記しました。シャネルiphone7ケース若い主婦の視聴者を獲得するには大事な要素だからです。好調だった最近の朝ドラ作品には必ずイケメンが出演して話題になっていました。グッチiPhone7ケースそれだけに、ＮＨＫが今後、竹内にかける期待は大きいかと思います。　ただ、もしイケメンを投入しても数字が浮上しない場合は、それは物語のスピード感かもしれません。グッチiPhone7ケース描かれるのは、ヒロインの高校３年から約１０年間。他の作品は一代記が多い中、短い時間を、半年かけてじっくり描きます。ルイヴィトンiphone7ケースヒロインの父の失踪という事件はありますが、他に大きな出来事はなく、急展開はほとんどありません。視聴者には、これがスローに感じるのかもしれません。シャネルiphone8ケースイケメン以外に残された唯一の不安要素です。　「ひよっこ」は、日常の出来事をしっかり丁寧しむシリーズなのである。グッチ iphone7ケース　「クレヨンしんちゃん」シリーズは、今年ゴールデン・ウィークに公開された「襲来!!宇宙人シリリ」で25作目を迎えた。「オトナ帝国の逆襲」「戦国大合戦」のように、そのクォリティがクロウト筋に高く評価された作品もあれば、「あれれ?今回のは今ひとつですなあ」とガッカリした作品も何本かある。シャネルiphone7ケースそれでもしんのすけは相変わらず下品なギャグを飛ばし続け、大画面で尻を出し続ける。作品の評価がどうであろうと、オラには関係ないとばかりに。ルイヴィトンiphone7ケースそして「クレヨンしんちゃん」シリーズとは、そうした非日常的な開放感を、子供も大人も楽しむための映画なのである。その気負いのなさは宣伝惹句に象徴されており、間違っても「日本中が泣いた!!」とか「シリーズ最高傑作!!」と大げさな謳い文句を掲げることはない。ルイヴィトンiphone7ケース例え世の中がどうあろうとも、しんちゃんは毎年ゴールデン・ウィークに公開される新作映画の中で、見たくもないシリを見せつけることだろう。あくまでマイペース、あくまでしんちゃん目線。シャネルiphone7ケース高揚感より脱力感。それこそが「クレヨンしんちゃん」シリーズの本懐なのである。シャネルiphone7ケース　さて、その最新作の宣伝惹句はどうかと言えば・・。